GAFAMやその他企業の独自プロセッサやSoCのまとめ

はじめに

ARMはARM社にロイヤリティを支払えば独自のプロセッサを製作することや既存のIPを使用することができます。
ほかにも近年OSSでロイヤリティフリーのRISC-Vも台頭してきています。
そこで今回はそれらのプロセッサやSoCについて調べてみました。

プロセッサ

名前企業命令セット用途
TPUGoogle独自?ディープラーニング用のプロセッサ、GPUとの違いは計算精度を犠牲にしてワット当たりの演算量を増やしている。一般販売はなくクラウド上で使用できる
TPU EdgeGoogle独自?ディープラーニング用のプロセッサ、こちらは推論のみに使える。こちらは一般販売あり。IoTをごりごり意識している
Google TensorGoogleARMスマートフォンPixel 6に搭載される予定のSoC
M1AppleARMMac Bookなどに搭載されているSoC。「ワット当たりのCPU性能は世界最高」とうたっている。ゲームは苦手
AシリーズAppleARMiPhone、iPadなどで採用されているSoC。AMDもAシリーズCPUを販売していてややこしい、そちらは全く別物。M1チップがiPad proに採用されたためお株が奪われないか不安
GravitonAmazonARMサーバー用プロセッサ。AWSで使用することができる。AWSで既存のプロセッサに比べて時間当たりのコストが安くなるらしい
Microsoft SQ2MicrosoftARMノートパソコンSurfaceに使用されたSoC。Qualcomm社のSnapdragonがベースになっているらしい
KirinシリーズHuawei(HiSilicon)ARMHuaweiが設計しているSoc。米中貿易戦争でTSMCで製造できなくなったため武漢で製造する計画が進んでいるらしい
Kunpeng シリーズHuawei(HiSilicon)ARMHuaweiが設計しているSoc。こちらはサーバー向け
Rockchip シリーズRockchip ElectronicsARM中国メーカーのSoC。小型用のものらしいがノートパソコンにも使われていた
Snapdragon シリーズQualcommARM有名なスマートフォン向けSoC、大きなシェアを握っている
Helio シリーズMediaTekARMこちらも有名なスマートフォン向けSoC、大きなシェアを握っている
Nvidia TegraNvidiaARMNvidiaが設計したSoC。GPUメーカーだけあってグラフィック性能が高いらしい。Nintendo Switchに採用された
A64FX富士通ARMスーパーコンピュータ「富岳」に使われているプロセッサ。一つ前の世代の「京」は命令セットをSPARCにしていたためアプリケーションの互換性に苦しみ、今回はARMにしたらしい
PowerシリーズIBMPowerワークステーションなどで使われるプロセッサ。古参だがいまだに新しいプロセッサが出ている
SiFive RISC-V Core IPSiFiveRISC-Vこれから来るだろうなと思っていたら案の定SiFiveはIntelに買収された。IPコアだけではなく評価ボードも提供しているらしい
Rocket-Chipカリフォルニア大学バークレイ校RISC-VRISC-VのIPコア。ScalaのDSLの半導体設計言語Chiselで記述されている
Xuantie 910Alibaba(Pingtouge Semiconductor)RISC-V中国EC大手のAlibabaが作ったRISC-Vプロセッサ。「最も早いRISC-Vベースのプロセッサ」とうたっている

おわりに

IntelやAMDなどは話し始めるとおそらく一記事分作れてしまうので割愛。ほかの所にたくさん記事あるでしょうし、そちらをあたってください。
NvidiaやAMDのGPUも割愛しています。
こうしてみるとGAFAMも半導体専業ではないのに独自プロセッサを作っていますね。
それにしても命令セットだと本当にARMが強い。